『容疑者Xの献身』は非モテ用の映画だ。

ガリレオの映画版「容疑者Xの献身」を見ました。
面白かったです。湯川教授風に言えば「実に面白い」。
ネタバレはなるべく避けますが、これは非モテ期間が長い人のほうが楽しめる映画なんじゃないでしょうか。
 
内容としては、とある美人母娘(松雪泰子とその娘役)の犯してしまった罪を知った
天才数学者・石神(堤)が警察の追及から彼女らをフォローするが・・・って感じ。
 
高校の数学教師・石神役の堤真一が、重要な役回りを演じています。
ってゆーかほとんどこの映画主人公なんですが。
無口な演技がすっごくマイナスの非モテオーラをかもし出してていいです。
 
何が非モテオーラかってこの石神が美人(松雪)に協力する過程で「あー恋心を抱いているな」ってのが
伝わってくるんですよ。ひょっとしたらこの件であわよくば・・・って思ってるんじゃないか?
ってのが伝わってくるんですよ。非モテ期間の妄想恋愛ばっかりやってた連中には特に。スクリーンから。ガンガンに。*1
しかも、BGMも重苦しいのを意図的に使ってるし。なんか2時間ドラマみたいですよ。
 
この映画の中で、福山雅治演じる湯川教授に、石神が「君はいつまでも若々しいな。羨ましいよ。」
みたいな事をボソッと言うんですが、もうこれが決定的に重い。すごく重い。非モテにはずっしりくる。
「ソウダヨネー。好きな人が出来ると、周りのイケメンの容姿が気になるよねー」
って勝手に読み取っちゃってホントに製作者側の思う壺です。
 
ちなみにこの映画、ほとんど犯人側の話で進行します。
いつものメンバーの大活躍を目当てに見に行くとちょっとがっかりカモです。
渡辺いっけい品川祐にいたってはもうほとんど出てきません。*2

*1:ラストのネタバレに繋がるんであまり言いたくないんですが、実際に映画を読み解けば、石神の考えは違います。

*2:TVドラマ版でもあまり出てこなかったけどネ